今年は終戦から70年にあたる年です。


終戦の年に20歳だった方は90歳、
終戦の年に生まれた子ですら70歳になっています。


戦争を知らない世代が大半となった今、
先祖の戦争体験を聞いて、後世に伝えていくことが大事です。



そう思い、祖父に手紙で聞いてみたところ
OKとのことだったので、
昨年10月に帰省した際、当時の話を聞いてみました。


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祖父は現在86歳。終戦時は17歳でした。

広島の農村部出身で、終戦時は呉の工場に勤務していたようです。


祖父は耳が遠く、少し話の意図が通じづらい部分もありましたが、
とにかく「戦争でいいことは1つもない」と強く伝えてくれました。

短いですが、できるだけ忠実に書き起こしたいと思います。



戦争について思うこと
>戦争、いいことは1つもない
>物はなくなる、さびしい
>食べるものもなかった
>全てを戦争に使ってしまう
>お米は軍にとられて食べるものはなくなる
儲けよう儲けようと思って戦争する者はよくない
>戦争とは暴力


戦争前と今の状況は似ていますか?
>詳しいことはわからん 


呉の工場ではどんなことをしていた?
>16歳で呉の軍工場に行き、ヤスリを使ったり、槌をふったりした。
軍の鉄砲玉を作っていた
>勉強をせずに工場にばかり行っていた


工場に行く前は何をしていた?
>家の周りを開拓し、芋や豆など何でも植えていた
>でも全て軍が持って行ってしまう
作っても作っても食べるものはない
>平和になったからこそ、今は何でも食べれて幸せだ


原爆投下時は?
>原爆投下時は呉にいた
>光は見えた。音も聞こえた。


終戦後は?
>田舎へ帰ってきて開拓
>くわ・スコップで掘って開拓し、食糧を植えた


>現代の人達に伝えることは?
命を大事にしなければいけない




祖父は直接戦争に行ったわけではありません。

ただ、戦争中の生活の厳しさが伝わってきます。

勉強も遊ぶこともできず、
作った作物を軍に持っていかれ、
人を殺すための鉄砲玉を作り続けた。

それが祖父の青春時代なのです。



現代に生きる私達は恵まれています。

恵まれていることを今一度、意識するべきです。

戦後70年間、戦争のない国を維持してきてくれた
祖先に感謝するべきです。

そして、我々は今後も戦争のない国を維持していかなければなりません。

そのためにできることは
戦争を知らない私達が過去の戦争について知ることです。

戦争が怖いものということをまずは知らなければいけません。


周囲に70歳以上の方がいっらっしゃる人は
当時の体験を聞いてみてください。


周囲にそういった方がいないという人は 
ネット上の戦争証言を見てみてください。

下記、サイトがおすすめです。

みんなの戦争証言アーカイブス 



まずは皆が知ること。

そして周りに、子孫に伝えていくこと。


それが一番大事です。

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おじいちゃん、ありがとうございました。